最近の車はインターネットに接続できるようになってきています。とても便利でナビはもちろんのこと、車のハンドル操作やさまざまな制御までできてしまいます。でも、その便利さが仇になることがあるかも知れないとしたら、あなたはそれでもその車に乗りますか?
車がハッキングされて乗っ取られる!?
インターネットにつながる車の安全性が今問題視されてきています。
その理由はハッキングにより車が乗っ取られるリスクがあるというもの。
映画みたいな話ですが、乗っ取られるとハンドル操作を勝手にされたり、スピードを上げたり、下げたりされたり、はたまたエンジン停止までされてしまう可能性があります。
その対策も進んでいるようなですが、現在の状況をチェックしてみます。
車がハッキングされて乗っ取られた
先日、アメリカの有名なハッカーが車を遠隔操作で乗っ取る様子の動画を公開しました。
高速道路を走る車のモニターに2人の男のイラストが映し出され、大音量でラジオが流れ出し、勝手にワイパーが動き出す。
そして、今度はエンジンが切れて急に減速し、ドライバーがエンジンを入れようとしてもうんともすんとも言わない状態になる。
こんなことが実際に起こったら、あなたならどうしますか?
実は映画の中の話ではなく、実際にできてしまう話です。
アメリカの有名なハッカーがクライスラーのUコネクトシステムに侵入し、車を乗っ取ってしまうことに成功したのです。
幸い悪意を持ってのものではなく、インターネットにつながる車の脆弱性に対する注意喚起のために行ったものなので何か実害が出ているものではありません。
が、これは脅威以外のなにものでもありません。
早速、FCAUS(旧クライスラー)はハッキングを防ぐソフトを開発し、ユーザーへソフトの更新を行うようアナウンスを始めました。
インターネットにつながる車は危ないのか
アメリカの大手車メーカー、GM、フォード、FCAUSの3社はそれぞれインターネットに接続するためのシステムを構築しています。
便利な一方、今回のようなハッカーによる乗っ取りもできてしまう可能性があることを認識しておく必要があるわけです。
遠隔操作だけでなく、ドアの開閉がシステムで制御されている車もあり、その場合、最悪ハッキングにより解錠できてしまい車の中のもの、下手をすると車自体が盗難される可能性があることを示しています。
やり取りされるデータは危険時に反応が遅れることがないように、あえて暗号化されていないんです。それが、ハッカーにとっては「ゆるい」と感じる部分になるかも知れません。
車を乗っ取ったうえで恐喝したり、犯罪に使われたり、事故を起こしたりと悪いことを考え出すとちょっと怖くなってきますね。
黙って見ているしかないのか
とはいえ、対策側も黙ってはいません。
イスラエルのアルガス、アメリカのマカフィーは車向けのセキュリティソフトの開発を進めています。また、認証の仕組みを導入してハッキングされにくい環境を作ることを進めているメーカーも出てきています。
車の場合のハッキングはそのまま事故につながる可能性があり人命にもかかわってくることがあります。
便利になるのは良いことですが、ちゃんと安全性を確保したうえでの便利さ、を消費者としては期待したいですね。
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